文系未経験でもエンジニアになれる!その実例をインタビュー

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    最近はインターネット検索でも「文系 エンジニア」「文系 設計職」などのキーワードで検索されることがよくあります。一方でそうした技術職は“理系でないとできない”といったイメージを持たれているのも事実。では実際はどうなのかということを、文系未経験から設計エンジニアになったメンバーに実例をインタビューしました。

    Profile

    Y

    2018年入社

    キャンプに行ったり釣りに行ったり、音楽のライブも好きなのでどちらかというとアウトドア派です。でもゲームも好き。

     

    設計エンジニアを目指した経緯

    学生時代のこと

    私は名城大学の都市情報学部出身なので、プログラミングなどIT系の学部でした。入った理由は単純に面白そうだと思ったからです。ただ、私は文系なので後の苦戦原因になってしまうのですが、プログラムは数学だったためとても苦労をしました。

    「こんな数学の公式なんて見たことないよ」と周りの友達に聞きまくっていたのを覚えています。だから就職では別の道を探ろうと考えました。

     

    設計に興味を持った経緯

    就活の当時、私はすでに2社から内定をもらっている状態でした。IT系企業ではなく、電機系の小売業界だったのですが、各所に営業所があって転勤の不安があったので、もう少し探してみようということで商工会が行なっている就職フェアに行くことにしました。

    ちょうど岡崎の商工会が開催しているフェアにきたとき、システックスの社長から「ちょっと見て行きなよ」と声をかけられたのです。

     

    着席して話を聞いていくうちに、「じゃあCATIAの体験に来る?」と言われ、断ることもできなかったので(行くだけ行ってみるか〜)と思い、体験に伺いました。それまで設計のことは頭の片隅にもなかったわけですが、実際にCAD体験を受けて“イメージしていたものと相違なさそう”と感じたのと同時に“めちゃくちゃ難しいな”と思いました。2回目、3回目と体験に来てだんだん慣れてきた頃、私が作ったものを「見てあげるよ」とすごいスピードで操作していくわけです。いろんなコマンドを使って見てくれたのですが、それを見た私は「すごい!自分もこうなりたいな!」と直感的に思ったのです。それが入社を決意したきっかけでした。

    入社してから研修や実務で感じたこと

    入社後研修を受けて

    実際に入社したとき、私には5人の同期がいました。ほとんどの場合はCAD体験をしてから入社してくるので、ある程度はCADの適性がある人が入ってくるのだと思うのですが、同期5人のうち私を含めた3人は正直言ってそんなにCADができなかったです。

    残りの2人は理系でとても飲み込みも早かったわけで、(やっていけるのかな…)と何度も思いました。この差を埋めることはできるのか?最初からこれだけ差がついていたら一生追いつけないのでは…?と不安でしたね。

    でも正直言って理系も文系もそこまで関係ないのかなって思う部分もあって。たとえば設計は空間把握能力が肝心になるのですが、理系の中にも空間把握が苦手な人もいて、文系だからできないっていうわけでもないんだなと感じました。

     

    研修での苦戦話

    研修でつまずいたのはやはり計算です。たとえば材料(鉄、樹脂など)の伸び率や収縮率を求める計算がわからなくて。なんでこういう計算なの?と思うのですが、わからなくても仕方ないわけです。不得意だからやってこなかったわけではなく、文系の方が得意だったからやってこなかっただけだと。だから知らない領域だしわかんなくて当然だよねってことで受け入れて、わかるまでやろうと考えました。それと、わからないならわかる人に聞けばいいし、スタート段階でわからなくてもゴールの段階でわかるようになっていればいいじゃん!と前向きに捉えていましたね。

     

    これは後々気づいたことなのですが“できなくて当たり前”だなと。むしろ業務に移ってからどれだけCATIAを触ってきたのかというところが肝心だと思いました。それと周りの人や環境も大事。私の場合は周りに聞ける人がいたのでやり方を教えてもらえたし、頻繁にCATIAを触る部署だったのもあって上達できたのだと感じています。そういう面でも文理はさほど関係ないなと思いましたね。

     

    業務に入って感じたこと

    とにかく文系なので理屈を理解しないと腹落ちしないですよね。だから自分が納得いくまでやるのが1番大事だと思います。

    また業務中は“知ったかぶっているとあとで大変な目に遭う”。現場ってわからない用語が頻繁に飛び交うんですよ。しかも会議中など、その場で聞けないタイミングだったりします。

    実例でいうと、たとえば「ここの寸法ってどれくらいが正しいんですか?」と聞いたとします。すると「それならTSに載ってるから調べてみて」って。TSって何?となりますよね。“トヨタスタンダード”の略を指すのですが、そうしたトヨタ用語がたくさんあります。ほかにもテールランプをリアランプと言ったり。

    会議中などの場面では一旦知ったかぶるしかないのですが、それをまとめてメモに書いておき、必ずあとで聞く。これはものすごく重要だと思います。

     

    それと理屈を理解しないと腹落ちしない部分を詳しくいうと、たとえば「ここまでの寸法は3mmです」。と言われた場合、理系の方は「なるほどね。わかった」となるのかもしれませんが、文系は「え?なんで3mmなの?」から始まります。3mmに至った経緯まで知ることでようやく理解できる。

    だからそういうところはつまずくポイントなのですが、同時に理屈を知って理解が深まるというメリットの部分もありますね。

    また、やはり計算は付きものです。手計算できるに越したことはないと思うのですが、今の時代は手計算しなくてもPCに数字を打ち込めば自動計算してくれるので、そこまで不安に感じることもないと思います。「理系でないと技術職は厳しいよね」といった昔ながらの先入観を持つ必要はありませんし、そこまでハンデもないのかなと感じています。

    いっぽう文系でよかったと思える部分もあって、業務でのメールの文章力が活きるなと。伝えたい物事をちゃんと伝える能力に強みがあるのは文系ならではだと思いますね。

     

    この先どうなりたいか

    実は今日も社内でCATIAのトレーニング講習をしていて、私が講師として教えていました。私ももとは苦手だったけれども、講師ができるまで上達できた背景には、やはり周りにできる人がいて教えてもらえる環境があったからなのだと思います。

    今はCATIAを使わない部署に行っているのですが、この先はCATIAを使う部署にいきたいなと思ったり、もしくはCATIAを教えるところなどで仕事ができたらいいなと思っています。

    設計を目指す文系の方へ

    あまり「文系の未経験だということについて、難しく考えずに」というのを伝えたいですね。そしてわからなかったら全部メモを取ってとにかく聞くことです。ウザがられてもいいから聞きまくるのが大事。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ですからね。

    それと聞く上で大切なのは、“わからなかったら自分で調べてみてから聞く”ことです。

     

    また、先ほど空間把握能力について話しましたが、普段から立体について慣れることが大事かなと思いますね。物体を観察したりしながら練習するといいですよ。たとえば航空写真やGoogleマップは結構勉強になります。真上から見ているのと3Dで見るイメージって全然違いますからね。

    私はよくジオゲッサー(GeoGuessr)というゲームを通して、遊びながら鍛える練習をしていましたので、興味があればぜひ参考にしてみてください。

    株式会社システックス

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