【ケーススタディ実践】中途メンバーと考えるプチケーススタディ

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    今回の記事は当社に入社後、不定期的に実施されている研修内容を題材としたワーク系のコンテンツです。本来は経験年数やポジションに応じた※ケーススタディ研修を実施するのですが、今回はそのプチ版を【中途入社メンバーのクロストーク記事】でお話しいただいたKさんとSさんに実践してもらいました。このプチケーススタディは本記事のために特別作成したスモール版なのですが、それでも十分に見応えのある内容となっています。また、ワーク形式となっているため、この記事をお読みの皆さんにもぜひトライしてもらえると嬉しいです。

     

    ※ケーススタディとは、過去の成功例・失敗例・実例などを分析し、問題解決のために必要な一般法則や原理を導き出す研究法です。

    Profile

    M・K(以下Kさん)

    2021年入社

    技術部設計課

    趣味は格闘技観戦です。動画を見たり、会場で観戦したりもします。学生時代からハマっており、臨場感がたまらないです。

    Y・S(以下Sさん)

    2022年入社

    技術部設計課

    映画鑑賞が好きです。動画でも映画館でも観ますし、古い作品ならDVDをレンタルしに行くくらい。1日に1回は鑑賞しています。

    ケーススタディの実践<お題>

    Aくんの所属しているグループでは毎週月曜日に上司のXさん、先輩社員のBさん、先輩社員のCさんとミーティングを実施しています。

    ある日のミーティングでいくつか部品を変更することとなり・・・・

     

    上司Xさん:「Aくんは業務に少しずつ慣れてきたから、1部品の強度を上げるのをお願いしようかな」

     

    Aくん:「はい、やってみます」

     

    上司Xさん:「Bさん、Cさん。何かあったらAくんをフォローしてあげてね。残りの部品はCさんが引き続きお願いします」

     

    先輩Bさん、先輩Cさん:「はい、わかりました」

    ・・・・

     

    依頼を受けたAくんは、次回のミーティングを報告予定とし、検討と作業に専念することとしました。その結果、水曜日にはデータの作成ができたため、データの確認と実物確認のための試作品の作成ができないかと考えていました。

     

    Aくん:「Cさんすみません、データが作成できたので少し相談させてください」

     

    先輩Cさん:「このあと打ち合わせがあるので、少しの間でしたら大丈夫ですよ」

    ・・・・

    Aくんは先輩Cさんに相談したのですが、自分一人でやるのが初めてのため、順を追って詳細まで相談していったのですが、最後までは伝えることができず、半分程度の相談となってしまいました。

     

    先輩Cさん:「打ち合わせの時間になってしまったので、残りはBさんに相談してみてね」

    ・・・・

     

    先輩Cさんが打ち合わせの時間となってしまったため、Aくんは言われた通りに先輩Bさんに相談に行きました。

     

    Aくん:「すみませんBさん。データが完成したので試作を作りたいのですが、現在上司のXさんが打ち合わせ中です。どうしたらいいでしょうか?」

     

    先輩Bさん:「データが完成しているのなら、申請書を書いて提出しておけばXさんが戻られた時に確認しておいてくれます。書き方はこのマニュアルを見ればわかると思いますよ」

     

    Aくん:「わかりました、ありがとうございます」

    ・・・・

     

    Aくんはマニュアルを見て申請書を書いたのち上司のXさんのデスクへ提出し、その日は帰宅することにしました。

    そして翌日、Aくんが出社すると先輩Bさんより試作品作成の申請書の承認が下りたことを聞きました。

     

    先輩Bさん:「Aくん、上司のXさんから昨日の試作承認が下りたみたいなので(試作の)作成できますね」

     

    Aくん:「ありがとうございます。これで作成依頼を出してきます」

    ・・・・

    Aくんは次回のミーティングに間に合うようにさっそく試作品の作成依頼を実施しました。

    そして翌週のミーティング時。完成した試作品の確認をしたところ、先輩Cさんが変更した部品とぶつかって取り付けることができない事態に。そのためAくんと先輩Cさんのデータをそれぞれ修正し、なんとか納期に間に合わせることができました。

     

     

    【問い】

    Aくん、先輩Bさん、先輩Cさんのそれぞれの立場で、今回の問題の原因を問題解決手法を使って洗い出しましょう。

    また、洗い出した原因・真因をもとに対策を考えてみましょう。

    ケーススタディ<Kさんの回答>

    【Aくんの立場】

    ・おそらく新人

    ・次回ミーティングに報告予定→毎週月曜進捗報告

     

    <問題点>

    1:納期までの計画性がない。

    2:いきなり(BさんやCさんに)相談をしている。

    3:最後までデータの確認をしてもらっていない。

     

    <対策>

    1:納期までの計画を立てる。

    2:相談する相手の時間を確保する。

    3:1・2ができれば概ねクリアになる。

     

    <補足>

    順を追って説明していくのは間違いではないが、相手の時間を拘束していることも考慮して説明の優先順位付けや簡潔に要点をまとめておくのもワンポイント。

    (例)水曜日午前中データ作成、内容まとめ→午後にBさんor Cさんに確認してもらう時間をとる。→木曜日承認確認時間確保→承認→作成依頼→月曜確認

     

    【先輩Bさんの立場】

    ・先輩社員

    ・上司のXさんからフォローの依頼をされている

     

    <問題点>

    4:データを実際に確認していない。

    5:Aくん、Cさんにヒアリングしていない。

     

    <対策>

    4:データ確認をする場を設けるようにAくんをフォロー

    5:AくんとCさん間でどこまでやり取りしているかをヒアリング

     

    【先輩Cさんの立場】

    ・先輩社員

    ・上司のXさんからフォローの依頼をされている

    ・部品の一部をAくんに手伝ってもらう

     

    <問題点>

    6:Aくんと連携が取れていない。

    7:Bさんと連携が取れていない。

     

    <対策>

    8:Aくんの部品と自部品を確認しながら一緒に作業する。

    9:部品の確認などのフォローをお願いする。

     

    【真因と対策】

    <真因>

    業務のやり方、進め方が曖昧であった。

    フォローできる時間がなかった。

     

    <対策>

    Aくんは計画を立て、日程間を共有した上でBさん、Cさんへ相談する。

    BさんとCさんで手分けをしてAくんをフォローする時間を確保する計画を立てる。

    ケーススタディ<Sさんの回答>

    【Aくんの立場】

    <問題点>

    1:Cさんには相談したが、Bさんには相談をしていない。

    2:Bさんに対して、Cさんとは途中までしか相談できていないことを伝えていない。

    3:BさんCさん共に承諾を得ていないのに上司のXさんに申請書を渡してしまった。

    4:初めてやるのであれば、もっと慎重になるべきだった。

     

    【先輩Bさんの立場】

    1:自身が確認をしていないのに、Aくんに対して申請書の出し方を教えてしまった。

    2:Cさんとの連携が取れていない。

    3:Aくんに無関心である。

     

    【先輩Cさんの立場】

    1途中まで相談されたなら続きの予定を立てるべきだった。

    2:Aくんに仕事の一部を預けているのであれば、最終的に統合して確認すべきだった。

    →部品変更をAくんに伝えていない。

     

    【真因と対策】

    <真因>

    上司のXさんに申請するのはBor Cが行なうべきだった。

    月曜日にミーティングをしていること。

    リーダーがいない。

    B、CがAくんをフォローしていない。

     

    <対策>

    Aくん、Bさん、Cさんのグループ内でリーダーを決めておくこと。

    リーダーが上司のXさんへ提出する。

    日程を決めておく(木曜作成)

    特性要因図となぜなぜ分析

    お題に対して、KさんやSさんに用意してもらった回答内容ですが、この内容に対して分析の詰めが甘い箇所をさらに考えていきます。その際に、以下のような特性要因図(フィッシュボーン図)を作って全体を整理すると考えやすくなります。

    特性要因図

    また、1つの要因に対して“なぜ?”を繰り返すことで問題を深堀し、根本原因を対策すべく追求していきます。これは「なぜなぜ分析」という考え方です。5なぜ分析とも呼ばれます。

    これらの考え方やまとめ方をもとに、お題に対する“あなたの回答”を考えてみていただけると嬉しいです。面接の際に「あの問題をやってみたので、せっかくだから聞いてください」というのも大歓迎です。(選考には関係ありません。)

    ワーク<やってみようケーススタディ>

    ====あなたの回答====

     

    【Aくんの立場】

    <問題点>

     

    【先輩Bさんの立場】

    <問題点>

     

    【先輩Cさんの立場】

    <問題点>

     

    【真因と対策】

    <真因>

     

     

     

     

    <対策>

     

     

     

     

     

     

    さいごに

    いかがでしたでしょうか。今回はプチケーススタディをとおして、問題解決について考える有意義な時間になりましたでしょうか。このケーススタディをもとに、ご自身の身の回りで起きた過去の問題についても、洗い出すことで一体どこに原因があり、何が真因になっているのかを考えてみると面白いかもしれません。

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